ストレスチェックは実施した。その後通知されるチェック結果はどう扱えばいいの?

ストレスチェックは実施した。その後通知されるチェック結果はどう扱えばいいの?

ジャンル:ストレスチェック

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ストレスチェックを労働者に実施してもらい、義務を果たしたからそれで終わりとするのはもったいない。ストレスチェックの個別結果は受検した労働者本人のみへの通知となり、企業は個人を特定してストレス状態を知ることはできないが、集団分析の結果は受け取ることができる。この集団分析結果を活用し、職場環境の改善に活用しよう。

受検結果は受検者本人にのみに通知

事業場の労働者にストレスチェックを受検すると伝えたとき、労働者は自分のストレス状態を会社に知られたくないという思いが働くと、本音での回答がして貰えなくなり、企業として適切な結果が得られないことが考えられます。
そのため、ストレスチェック担当者は、企業が通知を受け知ることができるのは集団分析結果のみであり、個人の結果は上司や人事部門は知ることができないことをあらかじめ伝えておき、労働者に本音で回答して貰えるよう促します。
また、個人には当人の結果が通知されますが、個人の健康管理を目的として産業医や保健師も確認することも伝えておきましょう。


企業が知ることができるのは集団分析結果

個人のストレスチェック結果を部単位や課単位などの一定の集団ごとに集計して、集団の特徴や傾向を分析することを集団的な分析といいます。ストレスチェックの主な目的は労働者個人が自分のストレス状態の通知を受けた結果をもとにセルフケアに努めることですが、個人の結果を集団的に分析して、その分析結果に基づき職場環境の改善を行うことも企業には求められています。
この集団的な分析の結果は、ストレスチェックを受検した労働者個人の同意なく、企業が通知を受けて把握することが可能です。分析結果はストレスチェック実施者から事業者に通知される流れであることが適当です。また、集団的な分析結果の通知を受けたら、事業者は5年間保存するよう努めなければなりません。


集団分析結果を活用しよう

集団分析結果を活用するには、以下のような方法があります。
部単位や課単位などで行った集団分析結果を、標準的な集団と比べてみて、どの程度の健康リスクがあるのかを部単位や課単位などで判定をします。事業者はこのような集団分析結果を踏まえて、産業医等と連携しつつ、各職場における業務の改善、管理監督者向けの研修の実施、衛生委員会における具体的な活用方法の検討を進めて行きます。
つまり、次年度に向けて職場をどのように改善していくかの具体案を考えて、提示して、実行していくことが求められます。
なお、ストレスチェック担当者は労働者の個人情報の保護には常に注意を払っておくことも大切です。


まとめ(分析結果をより活用するためにはストレスチェック提供会社と一緒に改善活動を行おう)

集団分析の結果は、企業内で活用して職場の改善につなげてこそ意味のある取り組みとなります。しかし、各々の事業場にとってどのような改善策が適切なのか迷うことも多くあります。
そんな時には、職場改善に精通したストレスチェック提供会社に相談し、一緒に改善活動を進めていくことが最も近道です。ストレスチェックナビのストレスチェック提供会社の一覧には、職場改善に強い会社がありますので、通知された集団分析結果を企業内で確認してから、ストレスチェック提供会社にも相談してみましょう。