2016年3月に改定!ストレスチェック制度集団分析、その方法とは?

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ジャンル:ストレスチェック

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ストレスチェックが終了した後に行う集団分析。集団分析についての認識もまだまだ浅い上に、2016年3月に一部内容が改定されています。集団分析の方法についてご説明していきます。

集団分析とは?

集団分析とは、事業場がストレスチェックの実施者(産業医など)に依頼し、結果を一定規模の集団(部、課、グループなど)ごとに集計・分析することを言います。集団ごとに質問票の項目の平均値などを求めて比較するなどの方法でストレス状況を調べます。
ストレスチェックの目的は、従業員のメンタルヘルス不調を未然に防止することです。集団分析は努力義務対象ですが、ストレスチェック結果の集団分析と、それに基づいた職場環境などの改善はとても大切です。集団の分析結果は、個人の結果とは違って原則労働者の同意を得なくても事業者が実施者から情報を得ることができます。
厚生労働省の「職業性ストレス簡易調査票」を用いてストレスチェックを行った場合は「仕事のストレス判定図」を用いて集団分析をすることが適当とされています。この「仕事のストレス判定図」もプログラムを使えば自動的に作成できます。


集団分析を実施するうえで大切なのは個人情報の保護

ストレスチェックの結果は保存が義務づけられています。また事業場は本人の同意がなければ従業員個人の結果を知ることができません。結果の保存も実施者(産業医など)に委託するか「実施事務従事者」が行います。いずれの場合も保存には十分な安全管理が必要です。
集団分析の集計結果に個人情報は含まれませんが、集計人数が少ない場合には、個人が特定できてしまう可能性もあります。そのため、厚生労働省のマニュアルでは、原則として集計人数が10人未満の場合、実施者は集計結果を事業者に提供してはならないとしています。対象となる従業員全員が提供に同意している場合に限って提供できます。


10人未満の従業員数の部署が集団分析を実施する方法とは。

集団規模が10人未満の場合は、個人が特定されるおそれがあるので、全員の同意がない限り集団分析の結果の提供を受けられません。
また、2016年3月の改正で、厚生労働省の「職業性ストレス簡易調査票」の57項目のすべての合計点について集団の平均値を求めたり、「仕事のストレス判定図」を用いた分析など、個人特定につながらない方法で実施する場合はこの限りではありません。


2016年3月に改定された集団分析方法とは?

改定による追加記述では、10人未満の単位で集計・分析を行い、労働者の同意なしに集計・分析結果を事業者に提供することが可能です。ただし「集団ごとの集計・分析の方法」として、例えば、職業性ストレス簡易調査票の57項目のすべての合計点について集団の平均値だけを求めたり、『仕事のストレス判定図』を用いて分析したりするなど、個人特定につながり得ない方法で実施する場合に限ります。しかしこの場合でも、例えば2名など極端に少人数の集団を集計・分析の対象とすることは、個人特定につながるため不適切となります。


個人情報の保護のためにも外部業者の活用を。

ストレスチェックの結果は産業医などの実施者が保存しますが、社内の「実施事務従事者」が行うことも可能です。しかし、個人情報の保護のためには、やはり外部の実施者に保存を委託するほうが安全です。社内で保存する場合、担当者にストレスを与えてしまうことも考えられます。そのためにも、外部業者をしっかり活用していくことが望ましいでしょう。