医師へのアンケート調査「ストレスチェック制度はメンタルヘルスの?次予防に効果があるか?」

医師へのアンケート調査「ストレスチェック制度はメンタルヘルスの?次予防に効果があるか?」

ジャンル:インタビュー/コラム

医師へのアンケート調査「ストレスチェック制度はメンタルヘルスの?次予防に効果があるか?」

ジャンル:インタビュー/コラム

Facebook Twitter

10万?以上の医師が参加する医師専?サイト「MedPeer」を運営するメドピア株式会社が興味深い調査結果を発表しました。

「ストレスチェック制度はメンタルヘルスの?次予防に効果があるか?」
医師の6割以上が「効果はない」と回答



■調査概要

調査期間:2016/8/3 ? 2016/8/9
有効回答:4,031?(回答者はすべて、医師専?コミュニティサイトMedPeerに会員登録をする医師)
調査?法:MedPeer内の「ポスティング調査」コーナーにおいて、事務局から以下の質問を投げかけました。

(設問)
昨年12?から改正労働安全衛?法に基づいて「ストレスチェック制度」が始まりました。医師や保健師などによるストレスチェックを労働者に対して?うことが事業者の義務となりました(労働者50?未満では努?義務)。労働者から申し出があった場合は、医師による?接指導も?われます。
この制度の?的は、労働者のメンタルヘルス不調を未然に防ぐ「?次予防」であると位置づけられています。 そこで伺います。この制度はメンタルヘルス不調の「?次予防」に効果があると思われますか。下記選択肢からお考えに近いものをお選びください。

1. かなり効果がある
2. どちらかと?えば効果がある
3. どちらかと?えば効果はない
4. まったく効果はない



■調査結果:「ストレスチェック制度はメンタルヘルスの?次予防に効果があるか?」

1 どちらかと?えば効果はない 1,828(45.3%)

2 どちらかと?えば効果がある 1,435(35.6%)

3 まったく効果はない 676(16.8%)

4 かなり効果がある 92(2.3%)

合計 4,031(100.0%)


■サマリー

「ストレスチェック制度はメンタルヘルス不調の?次予防に効果があるか?」の質問に対し、4,031?の医師が回答した。

結果、最多回答は「どちらかと?えば効果はない」(45.3%)であった。「まったく効果はない」(16.8%)と合わせて、6割以上の医師が「効果はない」と回答した。「ストレスチェック後の職場改善の対策が無い限り、?次予防にはならない」「本当にうつ状態で悩んでいる?よりも職場に不満のある?が引っかかる恐れがあり、本来の趣旨とずれる」といった声が挙がった。

??、「どちらかと?えば効果がある」と回答した医師も35.6%存在し、2番?に多かった。「かなり効果がある」と回答した医師はわずか2.3%だった。効果がある理由には、「メンタルヘルスの重要性の啓蒙になる」「やらないよりは、やることで救われる労働者もいる」「ストレスの多い職場のチェックになる」というコメントが?られた。


■回答コメント(ランキング順、?部を抜粋)

「どちらかと?えば効果はない」 1,828件


企業の専属産業医を?っています。実際そのストレスチェック後の?談も?いましたが、?談時点では改善していたりと有効であることは少なく、また、職場へ不満がある?がハイリスクになる印象があり、ややメンタル不調と主旨がずれていると思います(40代、産業医、男性)

やってみるとわかるのですが完全に??申告制なので、「私は会社のせいで病気になった!休ませろ!」タイプの?が引っかかって、本当に抑鬱状態の?がすり抜ける恐れが?いにあり・・・。(30代、?般内科、?性)

?ストレス判定の中でも、?談を申し込んだほうがよさそうな?が申し込んでこない。(40代、産業医、?性)

?次予防と?いながら、実際は?次予防にしかならないのでは?早期発?的な。(30代、精神科、男性)

職場ストレスは?間関係と組織のシステムが原因のほとんどだと思いますので、ストレスチェックと?談を?っただけではメンタルヘルス予防につながらないと思います。(40代、総合診療、男性)

この制度は、従業員のストレス蓄積を事前に知り対策をすることよりも、職場の管理者のマネジメント能?を評価するという側?の?が強く出そうだ。(50代、?般内科、男性)

この制度は基本的に対象者の資質と企業の体質をチェックするためのものであり、?次予防に?きな影響を及ぼすとは考え難い。(60代、精神科、男性)


「どちらかと?えば効果がある」 1,435件


現役産業医です。これはストレスチェック?体の効果ではなく、ストレスチェックを?うことでの本???や管理者に対する啓蒙を促す効果はあるかと思います。(40代、?療内科、男性)

ストレスフルな従業員を?つけることはもちろんだが、ストレスの多い職場を探すのにも役?っている。(40代、産業医、男性)

制度は始まったが、働いている?の認知度はほぼゼロ(来院者20?以上に聞いた所、誰も知りませんでした)に近いようです。働く?への啓蒙も必要だと考えます。(60代、?療内科、男性)

まったく実施してこなかった事業所や従業員に意識を少しでももってもらうということではいくらか意味があるかと。(40代、健診・予防医学、男性)

全く効果が無いわけでは無いでしょう。これによって救われる労働者も少なからずいるはずです。(50代、整形外科・スポーツ医学、男性)

制度の理念は良し、しかし?事なのは問題ありと判定された後の対策が準備されているかどうかにかかっている。(60代、産婦?科、男性)


「まったく効果はない」 676件



?次予防というなら、職場の?と仕事のマネジメントの問題であって、健康の問題ではない。(60代、呼吸器内科、男性)

医師主導でやる分には効果はありません。しっかりと?事部幹部にその意味を叩き込んで、責任を持たせ、社?にその意味を分かってもらうようにすれば?次予防の効果は出るでしょう。(50代、総合診療、男性)

そもそも実施主体が事業者なのか産業医なのか不明で困っています。産業医にとっては追加報酬をもらう機会にもなっています。ストレスが?いから部署異動とか無理な話で、形骸化が予想されます。ただ、質問紙法を経年?較できるメリットはあります。ストレス?い?はいつも?いので、単年ではわかりません。(30代、?酔科、男性)

私の経験上、紙?でどれだけストレスの点数が?くても、それをもとに組織が職場環境を改善することはありません。(30代、?般外科、男性)

チェックしたという事実だけが、事務?にとっては重要で、チェック後に何らかの対策がとられた形跡をみたことがないから。(40代、循環器外科、男性)


「かなり効果がある」 92件


まずは、セルフチェックで客観的にメンタルヘルスについて把握できますし、それをもとに早めに産業医に相談もできます。そして、うつなど発症以前に対応もできるのではないかと思います。なにより、こういったことが周知されていくことが、メンタルヘルスの啓発普及になると思います。(50代、精神科、男性)

私??、ストレスチェックの問診票を記載しました。事実を記載すれば、スクリーニングにはなります。(50代、神経内科、男性)

事業所により千差万別です。法規を満たすことが?的となっている?準では、ほぼ無効でしょう。事後措置をきちんと?えば、?きな有?性を発揮します。(40代、精神科、男性)

テストの正確性は別としてストレスの重要性を認識させるには有効でしょう。(70代、?般内科、男性)



医師専?コミュニティサイト「MedPeer」調べ