すごろくでメンタルチェック?感情解析AI「エンパス」とは

すごろくでメンタルチェック?感情解析AI「エンパス」とは

ジャンル:ストレスチェック

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スマートメディカル株式会社は、東京メトロアプリ内ですごろくを楽しみながらメンタルチェックできるコンテンツ「メトロエール」をリリースしました。コンテンツの説明に加え、今回はそこで採用されている感情解析AI技術「エンパス」にもフォーカス。実地利用された事例を紹介しながら、メンタルヘルス対策への応用の可能性について解説します。

東京メトロアプリの感情解析コンテンツ「メトロエール」とは

東京メトロアプリのコンテンツ「メトロラボ2017」では、「1問1答クイズ」「かざしてGET!」など充実したコンテンツを用意しています。

2017年9月29日から12月29日までの期間限定コンテンツとして提供された「メトロエール」もその一つで、すごろくを楽しみながら感情のチェックが行えるというものです。「メトロエール」では音声感情解析によってユーザーの元気度を測定。その結果に応じてAI(人工知能)からエールが届き、エールをもらうたびに付与される「げんきポイント」を貯めながら路線すごろくを進めていきます。AIからのエールは、例えば「明るい声で話しかけられると元気をもらえる」など、何気ないもの。ところが、臨床心理士による監修のもと、毎日を活力をもって過ごすための手がかりが詰め込まれているのだそう。心がけ次第でメンタルチェックに役立てることができる内容となっています。


感情解析AI「エンパス」によるメンタルヘルス対策の可能性

感情解析に応用されているのは「エンパス(Empath)」と呼ばれる、音声から感情の状態を可視化することができるエンジン。音声の物理的な特徴を数値化し、数万単位の音声データベースと照合することで、気分の状態を瞬時に判定することができます。被災地支援事業やロボティクスなどさまざまな分野で利用されている技術です。

解析データを蓄積することで、AIがユーザーの特性や環境を学習。個人に応じた測定結果を導き出せるため、例えば仕事に従事する際と余暇を過ごす際のストレスのかかり具合を比較測定するなど、気軽にメンタルチェックを実施することができます。自分ではなかなか気づきにくいストレスの状態を随時把握できるため、メンタルヘルス対策に有効です。


「エンパス」によるメンタルヘルス対策の実例

実際に、「エンパス」を利用したメンタルヘルス対策も進められています。例えば、2013年には仙台市の仮設住宅で支援活動を行う人を対象にメンタルケアを実施。毎朝出勤した際に音声入力し、元気がないと判定された場合には医師との面談を推奨したり、早めに休みを取ってもらうなどの取り組みを行っています。

ストレスへの対処がスムーズに行われたことで、支援員の離職率を減らす効果があったようです。心身の不調を感じたとしても、病院に足を運ぶのはなかなかハードルが高いもの。デジタルデバイスを利用して気軽にメンタルチェックを行えるこうした技術は今後ますます利用価値を高めていくことになりそうです。メンタルヘルス対策の第一歩として役立てたいものです。