ストレスチェックはうつの予防になるか

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ジャンル:ストレスチェック

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今年から始まったストレスチェック制度。これが実施に至った背景には、長年問題になっている職場うつ対策の必要性があります。それでは、実際にストレスチェックがうつの予防や対策になるのでしょうか。なるとすれば、どのように関わるのでしょうか。まず、うつについて知っていただき、あわせて、うつ対策にストレスチェックを活用する方法を考えます。

うつとは何か?

うつとは、抑うつ状態、つまり憂うつな気持ちが強い状態が一日の大半を占め、それが数週間以上続いている精神状態です。それによって何も手につかない、できないということになります。
憂うつな状態はだれしも体験していることです。しかし普通はほかのことに熱中し、気が紛れてその状態を脱します。それが落ち込んだ状態が続き、一日の大半を支配され続けると「うつ」といえます。
職場うつにはさまざまな程度があります。完全に何もできない状態から、出社拒否ながら家では普通の日常生活をおくっていることもあり、後者は「新型うつ」ともいわれています。


うつの原因は?

職場うつの場合、人間関係によるストレスが原因の一つのようです。対象となる上司や部下、同僚と離れれば改善する可能性もありますが、簡単ではありません。もう一つは自分の仕事に対する評価です。仕事に対する報酬を含めて、「正当な評価が得られてない」というストレスを感じるときに、やりがいを失い、うつにつながることがあります。ただ原因は一つとは限らず、いくつかの要因が重なることが多いのです。ハラスメントが関わることもあります。職場では原因となりうることを把握し、必要に応じて対策を講じる必要があります。そのためにはストレスチェックの集団分析の結果が役立ちます。


うつの対策・治療について

うつには、元となるストレスを把握して対処する必要があります。精神状態は、はたから見てもわかりません。当人も客観的に判断することができず、数値で示すこともできません。心の問題は当人が意識しなければ対処が困難です。それを自覚するためにストレスチェックを活用することができます。
うつ病の治療には、病院では向精神薬などが処方されます。ただ効果には個人差があります。またうつの治療に有効とされるものに認知行動療法があります。そのための分析にもストレスチェックは有効です。


うつ予防にストレスチェックを活用する!

厚生労働省が示したストレスチェックのための質問の基本57項目には、うつを想定したものがあります。
上司や同僚とのストレスをはかるには、「気軽に話ができるか」「困ったときに頼りになるか」「個人的問題の相談にのってくれるか」の結果が参考になります。
また、「自分の意見を反映できるか」「働きがいがあるか」などから自分の仕事への評価と満足度がはかれます。
さらに、うつの症状として知られる「いらだち」「だるさ」「不安」「ゆううつ」「肩こり」「頭痛」「食欲不振」「不眠」などもストレスチェックで診断することができます。
これらの問いに自ら個人として答え、その結果を客観視することが可能になります。結果を見直して自覚し、自分の精神状態を客観視することが、うつの予防に大きく効果があるといえるでしょう。


まとめ

うつの対策にはストレスチェックが有効です。基本57項目は厚生労働省のサイトから簡単に体験することができます。うつに対する不安がある方、そして、ストレスチェックの実施を検討されている方は、一度、アクセスしてみてはいかがでしょうか。