なぜいまストレスチェックなのか

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ジャンル:ストレスチェック

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ストレスチェックとは、その名の通り被験者のストレス状況を知るためのもの。
改正労働安全衛生法が公布されたことに伴い、50人以上の従業員を抱える企業では、平成27年12月からの実施が義務化されました。
しかし、「ストレスチェックが義務化された事実」は知っていても、「なぜ義務化されたのか」までは知らないという方は多いのではないかと思われます。
義務化に至った背景を知れば、自ずとその重要性が見えてきます。
ストレスチェックはちょっと手間がかかるな」と感じている皆さん。ぜひこの機会に、経緯について学んでみませんか?

■ストレスチェック義務化の背景【減らない自殺者数】

ストレスチェックが義務化された背景のひとつは、日本の自殺率の高さ。自殺は日本の主な死因のひとつであり、20?30代の若者の死因としては第1位、40代においても男女ともに1?2位に位置しています。
自殺の原因はさまざまですが、その中のひとつに「ストレス」があります。自殺者の多くが、ストレスから発症するうつ病などの精神疾患を患った人であることが、調査によって分かっています。国はそのような状況を放置できないと判断し、少しでも労働者のストレスを軽減すべく、ストレスチェック制度を実施しました。

「自殺という最悪の状況に陥る人を救いたい」

ストレスチェック義務化の背景には、そのような狙いがあります。

■ストレスチェック義務化の背景【精神病患者数の増加】

精神病患者数の増加も、重要な背景のひとつ。うつ病患者をはじめとして、精神病患者数は年々上昇する傾向が見られます。
自殺にまでは至らずとも、休職退職を余儀なくされる方の数は、非常に多くなってきているのです。
2011年時点の調査では、25.8%の企業が、過去1年間で精神疾患を理由に休職退職した社員を抱えているといった結果が出ているほど。幸いにもこうした経験がない企業にとっても、この事実は決して他人事ではありません。
精神疾患になってしまう前の段階で適切なケアを行う方法として、ストレスチェックはとても有効な手段となります。

■職場のメンタルサポートは企業の新たな責任に

前述のような背景がある今、企業に課せられた「従業員の健康を守る」という義務を果たすための方法も変化してきています。例えば、

・「業務中に骨折したから保障して欲しい」

・「職場の人間関係が原因でうつ病になったから保障して欲しい」

上記の2つの要望は、同じように扱われる動きが見られます。
病気やケガとは違い、ストレスは目には見えません。しかし、心の不調も体の不調と同じく、健康を害しているという意味では同じです。
従業員の健康を守るという義務自体に変化はありませんが、その幅は広がってきていると言えるでしょう。

■おわりに

ストレスチェックは、現代の日本が抱える問題を打開する糸口となることが期待されて実施される制度。従業員一人ひとりが健康で、そして笑顔で過ごすために必要なものと言えます。
「義務化されたから」と受け身で実施するのではなく、ぜひ有効活用できるように工夫してみましょう。