厚生労働省版ストレスチェック実施プログラムは本当に使えるのか?
ジャンル:ストレスチェック
厚生労働省版ストレスチェック実施プログラムは本当に使えるのか?
ジャンル:ストレスチェック
厚生労働省のホームページから無料で配布されているストレスチェック実施プログラム。
忙しい担当者たちは厚生労働省が出しているものだし、使えるものだろうと手軽に考えていることと思います。しかし、本当に使えるプログラムなのでしょうか?検証してみました。
■厚生労働省版ストレスチェック実施プログラムとは?
厚生労働省版ストレスチェック実施プログラムとは、平成27年11月24日から厚生労働省が無料で配布しているプログラムのことです。
事業者で担当者となった人の誰でも簡単に導入、実施でき、ストレスチェックの受検、結果の出力が簡単に行えるようになっています。厚生労働省が、ストレスチェックを周知することを目的に作られたプログラムです。
■厚生労働省版ストレスチェック実施プログラムを使用する準備をする
厚生労働省版ストレスチェック実施プログラムを使用するのには、厚生労働省のホームページよりダウンロードする必要があります。ダウンロードには5分ほどかかり、パソコンによってはダウンロード後にプログラムが開かないというトラブルがあるようです。実際にダウンロードしたところ、自分のパソコンも不都合があったのか、起動することができませんでした。その際には、ファイルのブロックを解除することで、正常に作動させることができました。このプログラムの中には、ストレスチェックの実施者用の管理ツールと、回答用のアプリが入っています。
■厚生労働省版ストレスチェック実施プログラムは結構大変!
この厚生労働省版ストレスチェックプログラムさえあれば、事業場で手軽にストレスチェックができると思われる担当者の方も多いかと思います。しかし、このストレスチェックプログラムをうまく運用することはそう簡単ではありません。まず必要となるのが、この厚生労働省版のストレスチェック実施プログラムを自分の事業場に合うように就業規則などを参考にしながら内容をカスタマイズしていかなければなりません。それだけでなく、ストレスチェックには、その前後にある従業員への周知や高ストレス者への対応が非常に大切となります。
そのため、簡単そうだからと厚生労働省版ストレスチェックプログラムさえあればなんとかなるだろうと思っていると、ストレスチェック実施プログラムの内容の修正から周知の徹底、高ストレス者への対応の準備など、全般にわたって苦労してしまうようです。
■外部業者を利用した方が、担当者の負担は軽くなる場合も。
厚生労働省版ストレスチェックプログラムは、従業員にストレスチェックを周知するという目的で使用するには十分なプログラムです。ところが事業場で高ストレス者へのケアをしていくことまで考えるなら、やはり外部業者を利用し、担当者の負担の軽減を考慮することが必要です。制度を周知し、受検率を低下させないためにも、外部委託業者を利用するなどして、最初からしっかりとした制度の枠組みを作っておくことをお勧めします。