市場規模217億! ストレスチェック義務化でメンタルヘルス市場は拡大する?

市場規模217億! ストレスチェック義務化でメンタルヘルス市場は拡大する?

ジャンル:ストレスチェック

市場規模217億! ストレスチェック義務化でメンタルヘルス市場は拡大する?

ジャンル:ストレスチェック

Facebook Twitter

2016年12月末の調査によれば、2015年からストレスチェックが義務化されたことで、多くの企業がストレスチェックを実施しており、今後、メンタルヘルスの市場はさらに拡大すると考えられています。その調査によれば、市場規模は217億円ともいわれます。事業主はこの状況を把握し、現在、ストレスチェック対象となっていない従業員50人未満の企業も含めて、メンタルヘルス対策には力を入れるべき時代なのです。外部委託、社内実施を含めて、他社の調査結果をふまえた積極的な職場改善などの対策が必要でしょう。

ストレスチェックと市場

2015年から従業員50人以上の事業所に義務づけられたストレスチェック制度の実施は、2016年11月末に最初の締切を迎えました。事業所の実施率も高く、今後、企業のメンタルヘルス市場は拡大していくと予想されます。

株式会社シード・プランニングは、2012年から「EAP・メンタルヘルス市場に関する市場動向調査」を毎年行っています。2016年12月27日には、EAP(Employee Assistance Program:従業員支援プログラム)事業へ参入している主な事業者へのヒアリング、従業員500人以上の企業の人事労務・経営企画部門担当者へのアンケートをもとに、新たな調査結果を発表しました。それによると、EAP・メンタルヘルス関連市場は、今後も拡大し、2016年に166.4億円、2020年には217.3億円の市場に成長すると予測されています。


メンタルヘルス対策の社内実施

この「EAP・メンタルヘルス市場に関する市場動向調査」によると、2016年度、ストレスチェックは約9割の企業が実施しています。そして、ストレスチェックを外部委託する企業や団体が、2014年度に比べて13.3ポイントアップと、増加傾向にあります。ただ、ストレスチェック以外では、外部委託割合は微減傾向にあります。


ストレスチェックの社内実施

また、2016年はストレスチェック制度は初年度のため、ツールやノウハウのないストレスチェックの実施は外部委託が増えていますが、メンタルヘルス対策全体の取組み状況は、9割以上が「体制整備」、「専門職スタッフ確保」を行い、外部委託ではなく社内で実施する企業・団体が増加しています。


優先されるべきメンタルヘルス対策

2014年「過労死等防止対策推進法」の施行、2015年「過労死等の防止のための対策に関する大綱」策定などにより、企業でもメンタルヘルス対策の問題意識は高まっています。この調査によれば、企業や団体のメンタルヘルス対策の優先順位の上位は、「長時間・過重労働」(23.4%)、「うつ病等の精神疾患」(22.2%)、「ハラスメント」(12.7%)です。多くの企業では、特に過労死に結びつくメンタルヘルス対策を重視していると考えられます。


効果的なメンタルヘルス対策を

国は、2017年に事業場の8割、2020年にはすべての職場でのメンタルヘルス対策の実施を目指しており、ストレスチェックを含むメンタルヘルスケアはさらに市場が拡大が期待されます。厚生労働省が2016年4月に出した通達によると、当面は、ストレスチェック制度の実施をメンタルヘルス対策の最重点課題として位置づけています。ストレスチェックの結果をふまえて、会社の状況を正確に把握し、それぞれの会社に合った職場改善などのメンタルヘルス対策を効果的に行いたいものです。