ブラック企業と疑われないために。いまさら聞けない求人情報の書き方

ブラック企業と疑われないために。いまさら聞けない求人情報の書き方

ジャンル:労務管理

ブラック企業と疑われないために。いまさら聞けない求人情報の書き方

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求人を行う企業の多くは「長く働いてくれる優秀な人材が欲しい。」と考え求人情報を書きます。企業は、仕事量の増加や退職者が見込まれるなど、人手が足りなくなると求人を行います。求職者は「自分の希望と合致するか」「働きに見合う給料か」などを考えて応募しますが、求人情報からブラック企業かもと疑うと、応募することはほとんどありません。求人情報の書き方次第で応募数は変わるのです。

ブラック企業で働きたくない求職者

求職者が思うブラック企業とはどんな企業なのでしょうか。残業代の出ないサービス残業を強要される、上司や同僚からのパワハラがある、肩書は与えられるが残業や休日出勤手当が支給されない労働を求められる、勉強という理由でサービス残業を強要する、おおむねこのような企業が想定されると思われます。求職者は、忙しくてもやりがいがあり正当な報酬を受け取れる企業では働きたいけれど、労働条件が悪質なブラック企業では働きたくないと考えています。


求職者がブラック企業を疑う求人情報の項目

求職者は、労働条件が悪質かどうかを求人情報のどの項目を見て判断するのでしょうか。求人情報に明示する項目は、時間外勤務の状況、休憩時間や休日、社会保険や労働保険、昇給や賞与、定年制度や退職金などの各種制度、従業員数、資本金、創業・法人設立年、などとなっていますが、求職者の目がまず行くのは①業務内容、②応募条件、③給与に関する項目です。
ブラック企業を疑うのは、

①具体的な業務内容の記載がなく、「夢」「やりがい」「アットホームな職場」などであるもの
②「学歴不問」「年齢不問」「未経験者歓迎」などの誰でも応募できるもの
③給与額の幅が極端に広いものや、給与は高そうだが残業代などの手当てが含まれているもの

これらはパッと見た感じでは印象が良さそうですが、あいまい過ぎるとブラック企業だと疑われます。


求人情報を書く前に採用したい人物をイメージ

では、求人情報はどのように書けばよいのでしょうか。書き始める前に「どんな人を求めているか」、スキルやマインド、保有資格などを可能な限り具体化します。そして「どんな働き方をしてほしいのか」、積極的に営業してほしいのか、コツコツと作業をしてほしいのか、さらに勤務時間や勤務場所、給与体系などもできるだけ明確にします。採用したい人物を具体的にイメージして求人情報を書き始めれば、①業務内容、②応募条件、③給与、の項目の記載も明確になってきます。


求人情報を書くときは求人情報提供ガイドラインも活用

求人情報を書くときは、求人情報適正化推進協議会が発行している求人情報提供ガイドラインが参考になります。求人情報提供ガイドインは求職者が安心して選べる求人情報の質の向上を目的として制定されていますので、求人情報に掲載を差し控えるべき事項や、表現に留意すべき事項、掲載明示項目および明示に努める項目などが、具体的なポイントを交えて分かりやすく記載されています。

既に何度も求人情報を書いていて、いまさら求人情報の書き方を聞けないという場合には、求人情報提供ガイドラインを活用することで、ブラック企業と疑われない求人情報を書くことができるのです。採用したい人物に出会い、人手不足を解消し、業績を上げ、良いスパイラルに繋げるために、求人情報はしっかりと書きましょう。