ストレスチェックで分かるブラック企業が多い業種とは?

ストレスチェックで分かるブラック企業が多い業種とは?

ジャンル:ストレスチェック

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ブラック企業といわれる職場では未払い賃金の問題をはじめ、長時間残業や休日労働などの過重労働により心筋梗塞などで亡くなることも少なくありません。また、過重労働が続くと強いストレス状態となって精神障害を発症し、自殺につながることもあります。社員のストレスが高いのはどのような業種なのでしょうか。ストレスチェックの結果からブラック企業の多い業種についてみていきましょう。

ブラック企業の特徴の一つ 長時間残業とストレスの関係

長時間残業など一日の拘束時間が長く、過重労働を強いるにもかかわらず給料は安い。また、残業代の未払いや社員を使い捨てにするかのような扱いをするブラック企業は、厚生労働省が取り締まりを強化しても後を絶ちません。過重労働が続くと脳出血や心筋梗塞などの発症率が高くなり、ストレスによって精神障害を発症し、自殺で亡くなる人もいます。時間外労働が多い職場では、ストレスチェックの高ストレス者や抑うつ傾向の人が多くなります。たとえば、残業時間が「80~100時間未満」の場合、「45時間未満」に比べると高ストレス者は約1.7倍、抑うつ傾向はおよそ1.3倍の増加です。


IT・通信業界の社員は高ストレス!その理由は?

ブラック企業の話題で決まって登場するのがIT・通信業界でしょう。労働時間が長く、仕事量が多いなど過酷な環境で働く社員のストレスは高く、労災認定を受ける人も多いといわれています。東京労働局が平成25年度に監督指導を行った企業のうち「ソフトウエア・情報処理業」は過重労働をさせている企業の割合が多く、「運輸交通業」についで2位でした。ストレスチェックで高ストレスになるのはIT・通信業界特有の問題が関係しているようです。激しい競争の中で厳しい納期や顧客からの無理な要求は当たり前、仕事の量や納期に関する裁量もありません。また、IT・通信業界は周囲のサポートが少ないため、ストレスが緩和しにくいといった傾向もあります。


トラック運転手などの運輸業は過労死で労災認定も

運輸業も過重労働によって病気を発症し、過労死や自殺する人が多いといわれている業種です。実際、平成27年度の労災認定件数をみても、運輸業は脳や心臓の病気による労災認定ではトップ。職種として上位を占めるのは、トラック運転手などの自動車運転従事者です。また、業務による心理的負荷で精神障害を発症した人の割合も、運輸業は上位を占めています。運輸業は他の業種よりも高ストレス者の割合が高いので、ストレスによる体調不良や抑うつ状態には要注意です。


人手不足が常態化!医療や福祉の職場もブラック企業?

医療や福祉分野の職場がブラック企業というのは、ピンとこないかもしれません。しかし、看護師や介護士はストレスの多い職種で離職率が高く、人手不足のため常に求人募集をし、残業も常態化しているなどブラック企業の特徴がそろっています。また、看護師や介護士の中にはパワハラやいじめなどに悩んで辞めていく人が多いといいます。看護師でいえば、医師をはじめ、看護師の上司や同僚、さらに、患者や家族から暴言を浴びせられ、中には暴行を受けたという人も。看護や介護は「やりがいのある仕事」といわれますが、医療や福祉分野は過酷な環境で働いている人が多い業種です。