• よくあるご質問
  • 用語集

か行

解雇(かいこ)

使用者が雇用の契約を一方的に解約して使用人をやめさせること。くびにすること。

介護ストレス(かいごすとれす)

介護における身体的な負担とともに精神的な不調によってストレスを感じることをいう。腰痛や肩こりといった健康面での不調や、自分ひとりで介護を抱えてしまうことで不安やイライラを感じたり、疲れやすいなどの症状が現われます。対処方法としては、社会的支援を活用して自分の時間を持ったり、健康づくりを習慣にして健康管理を行うなどのほか、自分自身の考え方を切り換えるなどしてストレスを軽減することが大切。

快適職場づくり(かいてきしょくばづくり)

労働者は生活の3分の1を職場で過ごし、職場はいわば労働者の生活の場の一部ともいえる。そこで、事業者は作業環境や施設設備についての現状を的確に把握し、職場の意見・要望等を聞いて計画的に着実に職場の改善をすすめることを示す。労働安全衛生法第71条の2において、事業者は快適な職場環境を形成するように努めなければならないとされており、疲労やストレスの少ない職場づくりを目指すこととされている。

買い物依存症(かいものいぞんしょう)

ひとは自分の収入の範囲内で買い物をしているが、ストレス発散などの言い訳のもと、次第に買い物をする回数も増え、必要のないものまで買ってしまうことがある。高額な買い物を繰り返し借金もかさみ、自分でも生活に支障をきたしていることに気づいても買い物をやめることができない状態のことを買い物依存症という。

カウンセラー(カウンセラー)

何らかの問題を抱えている人から相談を受け、適切な援助を与える職種をいう。職域においては(財)日本臨床心理士資格認定協会の認定資格である臨床心理士や(社)日本産業カウンセラー協会の認定資格である産業カウンセラーなどが活躍している。

カウンセリング(かうんせりんぐ)

何かしらの問題・悩みを抱えた人を対象に、専門的な技術や知識を用いて、言語的または非言語的コミュニケーションによって行われる相談・援助活動一般のこと。ガイダンスの一方法としての相談・助言から、心理療法としての治療的援助活動まで幅広く含まれることが多い。

過換気症候群(かかんきしょうこうぐん)

精神的な不安によって過呼吸になり、その結果、手足や唇のしびれやどうき、めまいなどの症状が引き起こされる心身症の一つ。若年者や女性でストレスを受けやすい人によくみられる。発作が起こったときは、小さめの紙袋を口に当てて反復呼吸させます。必要ならば抗不安薬を内服する。発作を繰り返す場合、安定期に心理療法、行動療法を行うとよい場合がある。

過食症(かしょくしょう)

拒食症とともに摂食障害のひとつで、ほとんど女性に発症する。拒食症に伴うことも、拒食症から移行することも、単独で起こることもあり、最近、拒食症以上に激増している。自分で制御できないほどのむちゃ食いの後、体重増加の恐怖から、自ら吐いたり、下剤を乱用したり・・・その後、気分が落ち込み、無気力となり、自分をだめな人間だと思う・・・これを繰り返す。治療はカウンセリング、さらに必要に応じて薬も用いる。

仮面うつ病(かめんうつびょう)

うつ病は、精神症状が一般的が、なかには身体症状の方が前景にたつケースも少なくない。身体疾患の仮面をかぶったうつ病という意味で、仮面うつ病と呼ばれている。主体となる苦痛が身体症状となると、内科、産婦人科、などの心の専門医以外の診療科を受診し誤診されてしまうこともある。

カラオケ ハラスメント(からおけ はらすめんと)

カラハラともいう。本人の意志に反しカラオケといった場において歌うことを強要すること。意図的に歌わせるよう仕向けることや、上下関係の中で断れない状況での強要するのもこれに該当する。

空巣症候群(からのすしょうこうぐん)

子どもが成長し巣立って、巣(家)が空っぽになってしまったことが、一種の喪失体験となり、寂しさなどを感じることを空の巣症候群という。精神医学的にはうつ状態、うつ病の一種であることが多いもの。特に内向的で人付き合いが苦手、外出より家にいる方が好きで、子育てを生きがいとしてきた専業主婦に多くみられる。空の巣症候群には更年期によるホルモンバランスの変化や、夫が仕事人間、あるいは単身赴任のため不在といった家庭的要因の影響も関係していることが多いもの。

過労死(かろうし)

長時間労働などの過重な仕事に就労したことにより、脳出血や脳梗塞などの脳血管疾患や心筋梗塞などの虚血性心疾患(心臓の筋肉の血管が詰まることによる疾病)等にかかったり、その結果死亡に至ることがあり、これを過労死と呼んでいる。一般の人にも仕事に関係なく起こることの多い疾病が、過重な仕事に従事することにより、血管がもろくなったり、詰まりやすくなり、あるいは血圧が高くなることなどがあって発病することがあるので、業務上の疾病として労災補償の対象となる。

寛解と治癒(かんかいとちゆ)

精神科領域では、対象となる障がい特性を考慮して、回復度合いを定義している。症状が完全に消失し精神的に安定した場合は完全寛解と呼ぶことが一般的で、身体医学の治癒に相当する。アメリカ精神医学会による「DSM-IV-TR 精神疾患の分類と診断の手引」によれば、「完全寛解とは、その疾患の症状や徴候はまったく存在していないが、なお、その疾患を記しておくことに臨床的意味があるー例えば、以前に双極性障害のエピソードのあった人がこの3年間リチウム投与で症状が消失している場合、完全寛解が一定期間続いた後には、その人が回復してしまっているため、その疾患を現在の診断としてコード番号をつける臨床家はいないであろう。完全寛解と回復との区別には多数の因子を考慮することが必要であり、例えば、その疾患の特徴的経過、障害の最後の期間からの経過時間、障害の全持続期間、経過観察または再発予防治療の必要性などがある。」と記載されている。さらに、症状が多少残っていても精神状態は安定し社会生活がある程度可能な場合は不完全寛解などと呼ばれ、社会生活を営めるほどには症状が消失してない場合は軽快、症状が不変、増悪している場合は未治と呼ばれている。

看護師(かんごし)

看護職者(看護師・保健師・助産師)は、新しい命が誕生する瞬間や、人が元気に過ごせるように、また病気の予防を行うこと、病気の人を看護したり、また、時には死を迎える看護を行うことを仕事としている。

感情鈍磨(かんじょうどんま)

統合失調症にみられる陰性症状のひとつで、感情表現が乏しくなり、情緒性や道徳感などが低下する程度から、快・不快、喜怒哀楽の感情反応が消失するものまでさまざま。

管理監督者(かんりかんとくしゃ)

管理監督者は法律上の労働時間等の制限を受けないが、管理監督者に当ては まるかどうかは役職名ではなく、その社員の職務内容、責任と権限、勤務態様、 待遇を踏まえて実態により判断する。 これらにあてはまらない人は、社内で管理職とされていても 残業手当や休日出勤手当が必要。 ・経営者と一体的な立場で仕事をしている ・出社、退社や勤務時間について厳格な制限を受けていない ・その地位にふさわしい待遇がなされている

希死念慮(きしねんりょ)

自殺念慮とほぼ同一の思考内容をさしている。これらの意味の差異としては、自殺念慮の場合、強い感情を伴った自殺に対する思考あるいは観念が精神生活全体を支配し,それが長期にわたって持続するのに対し、希死念慮では、思考あるいは観念として散発的に出現する場合を指すことが通例であり、「消えてなくなりたい」、「楽になりたい」などが希死念慮の具体的な表現型。

季節性うつ病(きせつせいうつびょう)

ある季節のみうつ病になるものを指す。季節性感情障害、季節性気分障害などとも言われる。日照時間の短縮が関与しているといわれている「冬季うつ病」の治療には、早朝の数時間にわたって5000ルックス以上の光を照射する光療法が有効とされている。冬季のみでなく、夏季や雨季などの季節性うつ病も存在する。

気分障害(きぶんしょうがい)

感情障害ともいわれ、うつ病、躁うつ病などが含まれる分類を意味する。抑うつあるいは高揚といった気分の変調が持続することにより、生活上の苦痛や機能障害を呈する精神疾患の総称といえる。気分変調性障害、気分循環性障害も含まれる。

気分変調症(きぶんへんちょうしょう)

典型的なうつ病ではないが、うつ病性の障害とされており、それほど重篤でないもののより慢性的持続的(一般的に2年以上)なものをさする。従来、抑うつ人格、抑うつ神経症、神経症性うつ病などと呼ばれている。最近、新型うつ、などと呼ばれるディスチミア親和型うつは気分変調性障害と類似しているものとも言われる。

記銘力障害(記憶障害)(きめいりょくしょうがい(きおくしょうがい))

精神機能としての記憶は、記銘、保持、追想、再認の四素からなっている。この四要素のどれが障害されるかによって記憶障害が起こり、それぞれ記銘力障害、記憶保持障害、追想障害、再認障害と分類されている。一般に記憶障害は器質性脳障害の症状が、心因反応でも解離性障害でも起こることがある。記銘障害とは、新たに知覚し、体験した情報を記憶の中に取り入れ留めておくことの欠損のことが、具体的な障害としては、さまざまな認知症の中期から後期にしばしば現れ、特に、コルサコフ症候群においては記銘力障害、逆行健忘、作話、失見当識が主症状。

ギャンブル依存症(ぎゃんぶるいぞんしょう)

ギャンブル依存症とは、パチンコ、パチスロ、競輪、競馬、競艇などのギャンブルによって経済的、社会的、精神的に自分の生活に支障をきたしていることに気がついていても、ギャンブルをやめることができない状態のことを言う。

休職(きゅうしょく)

公務員や会社員などが、身分を保証されたまま一定期間職務を休むこと。

急性ストレス反応(きゅうせいすとれすはんのう)

主に生死に関わるような要因でトラウマ(心的外傷)を経験した後、これによるフラッシュバック(トラウマの原因となった出来事が繰り返しはっきりと思い返されたり、悪夢を見たりする)、回避(トラウマに関する出来事や、関連する事柄を避けようとする傾向)、過覚醒(神経が高ぶった状態が続き、不眠や不安などが強く現れる)なの症状が出現する。ただし、これらの症状は一過性であり、通常数時間から数日以内でおさまる。

共感(きょうかん)

カウンセリングでいう共感とは、あたかもこのように感じていたり考えていたりするのだろうと、相手の気持ちを慮って理解しようとすることをいう。相手と感情を共有するということではなく、同情とは区別される。

強迫性障害(きょうはくせいしょうがい)

不安をベースとする精神障害(不安障害)の一つ。自分でもそんなことはない、とわかってはいても拭い去れない考え(強迫観念)に基づいた行動(強迫行為)を繰り返し、日常生活に支障をきたする。例えば、何かに触れた直後から、“~病になってしまうのではないか”→“そして誰かにうつしてしまうのではないか”という心配から抜け出せずに手洗いを止められない、など。自分の不完全さに基づく確認強迫も代表的。

業務起因性(ぎょうむきいんせい)

業務起因性とは、仕事と負傷、疾病、障害又は死亡との間に因果関係がある状態をいい、仕事中(事業主の支配下にある状態)に原因を受けて負傷、疾病、障害又は死亡に至ったと認められることをいう。労働者の不注意などがあっても、故意がある場合を除き、因果関係の否定材料にはならない。

業務上疾病(ぎょうむじょうしっぺい)

業務上疾病とは、仕事が原因となってかかった疾病をいう。負傷と異なり、疾病の原因は分かりにくいため、どのような疾病が労災補償の対象なるのかを労働基準法施行規則別表第1の2と関係の告示に列挙している。具体的に掲げられていない疾病であっても、業務起因性の認められたものは労災補償の対象となる。

業務遂行性(ぎょうむすいこうせい)

業務起因性が認められるためには、その前提として原因を受けたのが仕事中であることが必要になるが、その状態を業務遂行性があるという。業務遂行性とは、労働者が労働契約に基づいて事業主の支配下にある状態をいうもので、一般にいう「仕事中」より広く、業務に従事している状態のほか、休憩時間において事業場構内でスポーツをしているとき、休憩室での休憩中、用便中などは事業主の支配・管理下にあるとされ、業務遂行性が認められる。

拒食症(きょしょくしょう)

痩身が美しいとされる現代の社会的風潮に相まって、ここ数十年、激増している心の病気。9割以上は女性。強いやせ願望と肥満恐怖、そのために極端なダイエットを敢行する。著しい痩身なのに、やせていると自覚していないのも大きな特徴。相当やせてもなお活発。生理はほぼ止まります。過食症に移行することも多い一方で、やせが進むと身体の合併症も伴い、死の危険も生じる、決してあなどれない病気。

傾聴(けいちょう)

「こちらの聞きたいこと」を「聞く」 (Hear)のではなく、「相手の言いたいこと、伝えたいこと願っていること」を受容的・共感的態度で「聴く」 (Listen)ことであり、相手が自分自身の考えを整理し、納得のいく結論や判断に到達するよう支援すること。つまり、「聴く」の文字が表しているように、「耳と目と心できく」のが「傾聴」の基本。

CAGE(けーじ)

アルコール依存症を自己判断する質問紙の一つ。酒量を減らさなければいけないと感じたことがあるのか(Cut down)、周囲の人に自分の飲酒について批判されて困ったことがあるのか(Annoyed by criticism)、自分の飲酒についてよくないと感じたり、罪悪感をもったことがあるのか(Guilty feeling)、朝酒や迎え酒を飲んだことがあるのか(Eye-opener)、という4項目中2項目以上当てはまった場合可能性が高いとされている。

月経前症候群(げっけいまえしょうこうぐん)

排卵から月経がくるまでの2週間ないし1週間くらいの間に、イライラ、落ち込み、腹痛、乳房緊満感、腰痛、頭痛・頭重感、眠気などの症状が繰り返し出現し、人間関係や日常生活に支障をきたす障害のことをいう(症状は月経開始とともに殆どが消失する)。出現頻度は、月経のある人のうち数%とする報告から約80%とする報告まで様々ある。薬物療法や食事療法などによる治療が試みられている。

幻覚(げんかく)

実際にはない刺激を知覚することをいい、錯覚とは区別される。幻覚の種類には幻聴、幻視、幻味、幻臭、体感幻覚などがある。幻覚は統合失調症、アルコール依存症、薬物依存症、器質性精神病、心因反応、躁うつ病などに見られるが、統合失調症で最も多くみられる症状。

健康管理(けんこうかんり)

健康管理は、健康診断およびその結果に基づく事後措置、健康測定結果およびその結果に基づく健康指導ならびに面接指導およびその結果に基づく事後措置まで含めた幅広い内容を有している。メンタルヘルス対策も健康管理が中心。健康管理は、健康診断、健康測定あるいは面接指導を通じて労働者の健康状態を把握し、作業環境や作業との関連を検討することにより、労働者の健康障害を未然に防ぐこと、さらに健康の増進につながるようなことが含まれる。

健康教育(けんこうきょういく)

健康教育とは、健康に関る諸問題に対して正しい知識を与え、健康増進につながるようなライフスタイルをとるように個人の行動を変化させること。健康教育により健康状態に影響を及ぼす個人の習慣や個人の行動、組織における変容を引き起こする。メンタルヘルス対策における労働者、管理監督者等への教育も健康教育の一環といえる。

健康保険組合(けんこうほけんくみあい)

健康保険組合は、仕事と無関係に起きたケガや病気(私傷病)などに対して保険給付を行う組織で、主に大企業の社員が加入する。主な保険給付には医療機関で診察・治療を受けたときの費用負担や、私傷病で休んでいるときの生活保障(傷病手当金)などがある。なお中小企業の社員は全国健康保険協会に加入する。

現職復帰の原則(げんしょくふっきのげんそく)

メンタルヘルス不調で休んでいた人が職場復帰する場合には、まずは元の職場(休み始めたときの職場)に戻すのが原則。新しい環境に適応することが心理的な負担になるため。ただし異動がきっかけで発症したような場合は、適応できていた以前の職場などへの復帰が良い場合もある。なお、職場復帰については、「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」(平成24年7月改定。厚生労働省発表)を参考とするとよいだろう。

現代型うつ病(げんだいがたうつびょう)

正式な医学病名ではなく、従前からの典型的なうつ病と違うものを意味する総称として名前が一人歩きしている傾向があり、専門家の間でも見解は一致していない。「新型うつ病」などとも言われ、あたかも最近新しく生じたうつ病のようが、実は古くから「ディスチミア親和型」「逃避型うつ病」「アパシー」「退却神経症」「パーソナリティ障害(境界性、自己愛性など)」「甘え、怠け、わがまま、自己中心的な性格の問題」など専門家の間では様々な見方をされてきている。本人だけの問題と考えられがちが、社会が生んでいるという観点も重要と思われる。DSM-IV-TR(米国精神医学会)にはメランコリー型に対し非定型うつ病の診断基準の記載があり、1)気分の反応性:楽しい出来事には気分が明るい、2)食欲の増加、体重増加、3)過眠、4)鉛様の麻痺(身体が鉛のように重い)、5)拒絶過敏性(他人の言動にひどく敏感)、などを特徴としている。

行為障害(こういしょうがい)

反抗的で攻撃的な非行行為を繰り返す状態をいう。この非行行為は年齢相応に必要な社会的規範や規則から著しく逸脱している。その非行行為を引き起こす原因としては脳の障害、精神的な障害、人格発達のゆがみ、家庭環境や社会的環境の影響などがある。

抗うつ薬(こううつやく)

抗うつ薬には、気分の落ち込みの解消、意欲の亢進、不安興奮鎮静の3つの薬理作用がある。代表的なものには、三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬などがある。近年は、「第3世代抗うつ薬」と呼ばれるSSRIやSNRIによる治療が主流が、従来からの薬も見直されつつある。効果が出るには、1~2週間かかり、少なくとも薬効の評価には1か月間は定期的に服薬することが必要。

高照度光療法(こうしょうどひかりりょうほう)

整えられた環境の下、蛍光灯に似た2500ルクス~10000ルクスの照射を、読書や食事をとりながら1分ごとに数秒は光源を見る、一日1時間~2時間、1週間~3週間行いる(一般家庭の蛍光灯の照度は数百ルクス)。なお、曇り空は約10000ルクスと光療法としての照度は十分あると言われている。一部のうつ病や睡眠障害に有効といわれている。

高ストレス者(こうすとれすしゃ)

ストレスチェック検査の結果、一定以上の要件を満たす者。

向精神薬(こうせいしんやく)

主に脳の中枢神経系に作用し、その薬理作用が思考・感情・意欲などの精神機能にある薬剤を向精神薬と呼んでいる。精神医学の用語としては、向精神病薬は、その薬理作用に応じて、抗精神病薬(主に幻覚・妄想の治療に用いられる)、抗うつ薬、抗不安薬、気分安定(調整)薬、睡眠薬(または睡眠導入剤)、抗痙攣剤(主にてんかんの治療に用いられる)などに分けて使われている。

厚生労働省(こうせいろうどうしょう)

国の行政機関の一。社会福祉、社会保障、公衆衛生および労働者の働く環境の整備、職業の確保などに関する任務を担当する。平成13年(2001)厚生省と労働省を統合して発足。外局として中央労働委員会を置く。厚労省。

行動療法(こうどうりょうほう)

人間の問題行動は誤った学習から生じたものとみなし、その学習を消去し正しい行動へ導くという考えに基づいた療法の総称。個人の内面よりも具体的行動やそれを引き起こす条件を重視する。弱い不安から段階的に、不安に直面させ不安な出来事は起こらないことを学習させる、問題行動のたびに嫌悪刺激を与えて抑制する、望ましい行動を強化する、対人関係において適切に行動できるよう訓練することなどがある。

抗不安薬(こうふあんやく)

不安や緊張などを改善し、自律神経を安定させる効果がある。身体疾患に基づく不安にも用いられる。程度の差はあるが、眠気を誘う、筋肉のこわばりを緩める作用もあり、車の運転などは避けたほうがよろしいだろう。向精神薬の中でも安全性は高く副作用も少ないのが、連用による依存性が生じることがあり、処方医の指示を守ること、漫然とした長期投与は常用量依存を生じることがあり、避けることが必要。

交流分析(こうりゅうぶんせき)

人間行動に関する理論体系およびそれを応用した心理療法の手法の1つ。自分の考え方や行動、他人との交流パターン、無意識に繰り返される悪い癖、人生のシナリオの4つを自己分析した上で、よりよいセルフコントロールの手がかりを得る。ありのままの自分を生かす方法について、自分自身で答えを見いだせるように促すことが特徴。心療内科などの医療分野、学校、企業内研修などで活用されている。

コーチング(こーちんぐ)

相手が目標を達成する際に必要なスキルや知識を特定し、それが身につき、目標を達成するまで質問したり、具体化するなど戦略的な会話を中心に継続的に関わり続けること。コーチングはもともと、相手の能力や才能をうまく引き出している人が実際にどういう会話をしているのか、その方法やコミュニケーション量を観察し体系化された。

心の健康づくり計画(こころのけんこうづくりけいかく)

メンタルヘルスケアは、中長期的視野に立ち継続的・計画的に行うこと、事業者が労働者の意見を聴きつつ事業場の実態に則した取組みを行うことが必要。このため衛生委員会などで十分調査審議を行い、事業者が同ケアを積極的に推進する旨の表明に関すること、事業場における心の健康づくりの体制の整備に関すること、事業場における問題点の把握及びメンタルヘルスケアの実施に関することなどを計画することが必要。

心の健康づくり専門スタッフ(こころのけんこうづくりせんもんすたっふ)

事業場内における心の健康の保持増進に関する専門スタッフであり、教育研修の企画や実施、職場環境等の評価と改善、労働者及び管理監督者からの専門的な相談対応等を行いる。心理相談担当者(心とからだの健康づくり(THP)専門スタッフ)もその一つ。

個人情報(こじんじょうほう)

特定の個人(人間、自然人)を識別することができる情報を指す。

個人情報保護(こじんじょうほうほご)

氏名、生年月日等により特定の個人を識別できる情報に係る個人の権利利益を保護することをいう。職場におけるメンタルヘルス対策を含む健康管理におきましては、種々の健康情報があり、個人情報のうちでもとくにセンシティブ(機微)な情報として保護すべきもので、「雇用管理に関する個人情報のうち健康情報を取り扱うに当たっての留意事項について」(平成16年10月29日付け基発第1029009号)が示されている。職場でメンタルヘルスケアを円滑に行うためには、個人情報保護への十分な配慮が必要。もし配慮が不十分なら労働者が事業場内のメンタルヘルスケアに安心して参加できない。

5年間保存(ごねんかんほぞん)

ストレスチェック結果は、原則会社が実施者(産業医など)に5年間保存させなければならない。また、労働者の同意により会社に提供されたストレスチェック結果は、会社に5年間の保存義務がある。

コンプライアンス(こんぷらいあんす)

コンプライアンス(compliance)の語源は、動詞のコンプライ(comply)で「(何かに)応じる・従う・守る」を意味する。従ってコンプライアンスも「(何かに)応じること・従うこと・守ること」を意味する。日本語でこの語が用いられるのは、主にビジネスや経営の分野。その場合「企業が、法律や企業倫理を遵守(じゅんしゅ)すること」を意味する。現在マスコミでこの語が登場する場合、ほとんどがこの意味だと思って間違いない。ちなみに医療の分野では「処方された薬剤を指示に従って服用すること」を意味する。これらのいずれも「(要求に)従うこと」を意味する。