【実録】ストレスチェック助成金申請を本気で検討してみた
ジャンル:インタビュー/コラム
【実録】ストレスチェック助成金申請を本気で検討してみた
ジャンル:インタビュー/コラム
この「ストレスチェックナビ」を運営している当社は、従業員が50人以下の中小企業です。当然ストレスチェックの必要性を強く感じてはいるものの、義務化対象ではないため助成金を申請することが可能です。おそらく同じように必要性を感じ、実施すべきか考えている中小企業の経営者や担当者が多くいらっしゃるかと思います。そこで今回は、当社がストレスチェック助成金申請を行う前提で、提供会社にお話をうかがってみました。
※記事中の金額については企業規模や利用サービスによって変動いたします。あくまで参考値となることをご了承ください。
■従業員50人以下の当社はストレスチェックの助成金を申請できる?
従業員50人未満の事業場はいずれも助成金を申請できます。その金額は、ストレスチェック実施は従業員1人に500円、そして産業医活動は1回21,500円×3回までです。
助成金の申請には、産業医との契約、ストレスチェックサービスの契約が必要で、その契約書、実施報告書、請求書の写しなどの書類を提出します。事前申請ですが、その結果報告によって助成金が出ます。この助成金は初年度だけでなく、次年度以降もあります。
■契約している産業医がいないときは?
次年度や近いうちに50人を超えるような企業は、現在、メンタル系の産業医は取り合い状態なので、「努力義務」でも契約して、ストレスチェックを実施したほうがいいでしょう。当面50人に満たない場合は、スポット契約で産業医にお願いすると、コストが抑えられます。
年間契約だと10万円はかかりますが、スポット契約の場合、来てもらう必要があるのが、衛生委員会設置、ストレスチェック実施、その結果の3回で、1回25,000円くらいです。さらに、高ストレス者が出たときの面談は、1回30分で8,000円くらい。いずれも交通費が別途かかります。
■ストレスチェックを行い、助成金を申請する場合に必要なこと
ストレスチェックを行うだけなら、厚生労働省のサイトを参考にすれば行えます。ただ、助成金を申請するためには、50人以上と同じように実施することが前提です。衛生委員会を設置し、ストレスチェックの実施規程や実施計画、設問をすべて作成します。その手間はかかりますね。書類の部分は社労士に頼むことも可能です。もちろん提供会社でも行います。
注意したいことは、ストレスチェックの結果は当人が見られ、個人を特定しない集計結果は会社の実施担当者も見られますが、従業員の個人情報の保護のため、会社は個人の結果など全部は見られないことです。そのため産業医、医師、保健師などの実施者が必要なのです。
■実際に申請してもあんまりメリットがない?
御社の場合は25人なので助成金は8~9万円支給されます。それに対して10万円以上は経費がかかります。
前述のように、産業医とスポット契約を行い、あとはできることは自社内で行えば、経費を抑えて、ストレスチェックを行うことができます。スポット契約の場合、産業医を抱えている提供会社は派遣料をとるので経費がかかります。経費の点からすれば、産業医を紹介だけする会社をおすすめします。
■まとめ
従業員数が近いうちに50人を超える予定があるなら、産業医と契約してストレスチェックを行い、助成金を受けるメリットがあります。現在、メンタル系の産業医が取り合い状態なので、早いうちにストレスチェックの導入を検討したほうがいいでしょう。
しかし、それにかなり満たない中小企業の場合は、助成金のメリットは少ないといえます。また、産業医や社労士を頼む場合も、経費を抑えるためには、紹介だけしてくれるところに協力を依頼するのがいいでしょう。