ブラック企業にならないための労務対策

ブラック企業にならないための労務対策

ジャンル:労務管理

ブラック企業にならないための労務対策

ジャンル:労務管理

Facebook Twitter

皆さんの会社では、労務対策を十分に行っていますか?
インターネットが目覚ましい発達を遂げている現代では、口コミは恐ろしい勢いで広まっていきます。
一度「ブラック企業」というレッテルを貼られてしまうと、会社の評判はガタ落ち。求職者や従業員だけでなく、取引先や顧客からの信用も失いかねません。
そこで今回は、ブラック企業と呼ばれないためにしておきたい労務対策についてご紹介します。

■就業規則を細かく設定する

就業規則とは、職場におけるルールのこと。これが曖昧であると、問題が起こった時に対応が遅れたり、トラブルに発展してしまったりする恐れがあります。

「社員を減給処分にしたいが、具体的な条件などを定めておらず、反発されるかもしれない……」

「社員に転勤を打診したら、入社時に転勤があると聞かされていないと断られてしまった」

上記のようなケースは、ほんの一例。多くの人が集まって働く会社では、さまざまな問題が起こるものです。あらかじめ就業規則を細かく設定しておくことで、トラブルを未然に回避しましょう。
また、昇給・昇進などに関する就業規則をきちんと整備し、かつ十分にアナウンスしておけば、社員の労働意欲を向上させることにもつながります。

■採用・退職における手続きや条件を明確化する

採用・退職における手続きや条件も就業規則の中に含まれますが、この項目は特に入念にチェックしておく必要があります。

「採用してみたものの、思ったような働きをしてくれない」

「多くの仕事を任せていた社員に、今日で辞めさせて欲しいと言われた」

などというケースは、決して珍しい話ではありません。
人の気持ちや行動はなかなか予測できないものですから、あらゆる場合を想定してルールを定める必要があるでしょう。
具体的な内容としては、

・試用期間を明確にし、働きぶりによっては契約しない場合があること

・試用期間を延長する可能性があること

解雇を言い渡せる条件を明確にしておくこと

退職届や退職願の提出期限を明示すること

などが挙げられます。
「不当な解雇を受けた!◯◯株式会社はブラック企業だ!」などと言われないよう、しっかり事前対策を講じておきましょう。

■従業員の健康管理にも配慮する

また、社員の健康を守ることも企業の務めです。ここで言う健康とは、身体的なケガや病気だけを指すのではありません。心の健康、つまり「メンタルヘルス」にも配慮することが重要なポイント。
産業医と密に連携をとっておいたり、定期的にカウンセラーによる相談会を設けたりするなど、精神的な不調を訴える社員が出てくることを想定した対応策をきちんと考えておきましょう。

■おわりに

労務対策は、問題が起きてから行動を起こすのでは遅いものです。トラブルに対応できる体制を、「トラブルが起きる前に」つくっておくことが大切になります。
従業員が安心して働ける環境、不満を抱かない環境を整えておけば、ブラック企業と言われる心配もないでしょう。