人事担当者なら知っておきたい「うつ社員」の兆候とは?

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ジャンル:労務管理

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誰でも発症リスクをもっている「うつ病」。この病気はいったん発症してしまうと治療が難しく、寛解させるには長い時間を要します。できるだけ初期の段階で兆候を捉え、未然に防ぎたいものです。ストレス過多になっている「うつ社員」の典型的な兆候について説明します。

「うつ社員」予備軍とはどんなひと?

初期段階のうつ、すなわち「うつ社員」予備軍は、周囲から怠慢なだけと映る場合があります。ところが早期に適切に対処されない場合、やがて深刻な事態を招くことにもなりかねません。一人でも多くの「うつ社員」予備軍を助け出すために、注意すべきうつの兆候についてご紹介します。


急に遅刻や早退をするようになった

それまで無遅刻・無欠勤だったような人が「体調不良」という漠然とした理由で遅刻を続けるようになると注意が必要です。また早退を申し出るようになるのもサインの一つ。放置するといずれは欠勤に結びつきます。うつ予備軍の方は、特に月曜日・連休明けに遅刻や欠勤をする傾向があります。


残業が増えたり早朝出勤してくる

残業や早朝出勤が多いのも、うつの兆候である場合があります。帰宅時間が遅いと、疲労・ストレスは翌日に持ち越されてしまいます。睡眠不足は食欲不振・体調不良、さらにはモチベーションの減退を招き、その結果また残業が必要になるという悪循環をもたらします。

早朝出勤については、定時の3、4時間前など行き過ぎたものだったり、連日続くようなら、うつの反動、つまり躁状態にある恐れがありますので注意が必要です。


仕事中に居眠りしていることが多い

仕事中の居眠りもうつのサインの可能性があります。うつ病や予備軍の方は、過度なストレスによってセロトニンなどの神経伝達物質やメラトニンなどのホルモンの分泌異常が生じ、睡眠障害を起こしている場合があります。そのため、仕事中に眠気を禁じえず、居眠りしてしまうことも少なくなくありません。頻繁に見られるようならうつの疑いがあります。


仕事上のミスをとても気にしている

睡眠障害などの症状を発している場合、日中に集中力を欠き、注意力も散漫になりがちです。その結果、仕事上のミスを頻繁に誘発してしまいますが、その度に叱責されるなどして、ひどく落ち込むような場合は注意が必要です。これは上司や同僚・部下に対する怒りの感情が自責によって置き換えられる「感情の抑圧」作用である可能性が高く、心理学の分野では、極めて大きな精神的ストレスがかかると言われています。


まとめ

以上で取り上げたような兆候が見られる場合、将来的にうつへと発展してしまいかねません。周囲の協力によって、深刻な事態を避けることは十分に可能です。小さなことでも見落とさないよう努力が必要です。