発生のメカニズムは? ストレスの基礎知識

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ジャンル:セルフケア

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現代はストレス社会と言われます。働く大人はもちろん、小さな子どもや高齢者、さらにはペットまでもさまざまなストレスを感じているとされます。
そんなおなじみの「ストレス」という言葉ですが、そもそもストレスとは一体どんなものなのでしょうか?
なんとなく、日々の生活の中で感じるイライラや不満、不快感などのことを指すと理解していても、具体的にストレスとはどんなものなのかについては深く考えたことがないという方も多いのではないかと思います。
ストレスとは何なのか、発生するメカニズムとは?
知っておきたいストレスの基礎知識をご紹介します。

ストレスとは「外部からの刺激への反応」のこと

「ストレス」は、もともとは物理学で使われる言葉で「物質に圧力を加えた時に生じる力(応力)」を指すものです。
カナダの生理学者ハンス・セリエがこの作用を生物にあてはめ、生物が外部から刺激を受けた時に全身に起こる反応のことを「ストレス反応」と呼んだことから、医学や心理学などの分野でも用いられる言葉となりました。

ストレスを生じさせる要因

ストレス反応を生じさせる外部からの刺激は「ストレッサー」と呼ばれます。
心身に対するストレッサーは大きく以下の4種類に分類されます。


・物理的ストレッサー

気温や気候、騒音、振動、混雑など

・化学的ストレッサー

化学物質、薬物、空気など

・生理的ストレッサー

空腹、炎症、病気など

・心理・社会的ストレッサー

人間関係や仕事上、家庭内の問題などによる不安、怒り、苛立ちなど

ストレスを感じるメカニズム

ストレッサーに対応するため心身に生じるさまざまな反応を「ストレス反応」と言います。
ストレッサーによる刺激を脳が感知すると、神経伝達物質によって全身に伝えられます。血圧や心拍数を上げたりホルモンを分泌したりすることで、ストレスに対応しようとする反応が起こるのです。
ストレス反応は心理面、身体面、行動面にさまざまな形で現れます。


・心理面

不機嫌、イライラ、気力の低下、不安、落ち込みなど

・身体面

だるさ、頭痛、肩こり、めまい、胃や胸の痛み、便秘、食欲不振など

・行動面

飲酒量や喫煙量の増加、過食、ミスの増加など

ストレスにさらされると、最初は上記のようなストレス反応が現れます。その状態が続くとストレスに対する抵抗力が上がった状態が続くため、最初に見られたような反応が現れなくなってきます。ただし、ストレスそのものがなくなったわけではないため、他の刺激に対する抵抗力が落ちてしまいます。この状態でさらにストレスが続くと抵抗し続けることができず、病気などの原因となってしまうこともあります。

私たちが生きていく中で、ストレスがゼロになることはありません。ストレス反応が起きていると感じたら、普段の生活を振り返り、ストレスと上手に付き合う方法を工夫してみることをお勧めします。
また、長期間ストレス反応が続くようであれば、精神科や心療内科などで相談してみるのも良いでしょう。